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日本人にとってお茶はなくてはならない存在ですよね。。
では、なぜ日本人はこんなにお茶を飲むようになったのでしょう。
お茶がはじめて日本に輸入されたのは奈良時代で、栽培されるようになったのは平安時代初期。
一般の人々が飲むようになったのは鎌倉時代からで、もとは禅寺ではじまった風習のようです。
禅寺の場合、食事は朝晩の二回だけ。でも、これだとどうしてもお腹がすいてしまい、精神の集中がむずかしくなります。
そこで、お茶を飲むことで心を和らげようとしたのです。
当時からお茶は一種の興奮剤として知られ、眠気覚ましにもなる、修行にはじつに重宝な飲み物でした。
現在、茶道の作法として残っている茶碗の持ち方も当時の禅寺で、
お茶は仏があたえてくれたものだという感謝の気持ちを形にあらわすことからはじまったのです。
しかも、あの持ち方は、当時ひじょうに高価なものだった茶碗を保護する意味もありました。
でも、禅がきっかけというだけでは、ここまでお茶は普及しなかったにちがいありません。
じつは、お茶には六つの大きな効果があるのです。
その六つの効果とは、過食を防ぎ、毒消しをする、
口の中をさわやかにする、虫歯予防、成人病予防、風邪を予防して頭をよくするというもの。
腹八分目で食事を終えていたむかしのひとたちは、そのあとでお茶を飲むことによって、満腹感を感じるようにしてきました。
過食は万病のもとということを言うと言わずと知っていたのでしょう。
しかも、お茶には解毒作用の強いタンニンがふくまれているので、食中毒を予防してくれるうえに、
食後のお茶を飲めば、口のなかの食べ物のかすを洗い流してくれます。
そして、殺菌作用のおかげで、細菌の繁殖を防ぐこともできます。
さらに、お茶にはフッ素がふくまれています。フッ素が虫歯予防の薬であることはご存じの通りです。
同じく、お茶に含まれているサポニンは、脂肪を洗い流す働きがあります。
つまり、血中のコレステロールを減少させ、成人病を予防してくれるのです。
最近では、ガンを防ぐ効果まで認められるようになりました。
お茶にはビタミンCが豊富に含まれているので、風邪も予防するし、
なんと知能指数の高さまでビタミンCの摂取量と関係があるといいます。
わたしたちは、お茶のこうした効用を、現在のように科学的にではないにしても、
経験的知恵として持ち合わせ、お茶を飲み続けてきたのでしょうか。
【抹茶】
お茶の葉を臼でひいて微粉末にしたものが抹茶です。
鮮やかな緑色と、やわらかな甘みの中にはさまざまな成分がたっぷり含まれています。
煎茶などとは異なり、点てて味わう抹茶は、お茶の葉をそのまま口にすることになりますので、
お茶の持つ良さをすべて無駄なく味わえる魅力的なお茶です。
[点て方] 薄茶と濃い茶がありますが、一般的なのは「おうす」と呼ばれる薄茶です。
◎抹茶の目安量: 茶杓に山一杯半(約2グラム)。濃茶は、その倍の量が一人分となります。
◎お湯の温度: 別の茶碗に一度熱湯を注ぎ、移し替えるぐらいが適温(約80度)です。
※ 抹茶茶碗も、あらかじめ温めておくとよいでしょう。
◎お湯の量: 抹茶茶碗、あるいはそれに類する深めの茶碗に3分目(約60t)が目安。
◎茶筅で抹茶とお湯と空気とをバランスよく混ぜ合わせます。
ダマができやすい場合は、抹茶ぶるいをお使いください。【玉露】
玉露は、舌に余韻が残るような、まろやかな甘みが身上です。
口の中で、ころがすように味わってみてください。
本来の持ち味を生かすためには、ぬるめのお湯で、ゆっくりといれるのがポイント。
うまみの成分が、じっくりと溶けだしてきます。
贈答や来客用としてだけでなく、日常にも楽みたいおいしさです。
[いれ方・3客分]
◎茶葉の目安量: 大さじ山2杯(約10グラム)。
◎お湯の温度: 3つの茶碗を用意し、まず1つにたっぷり熱湯を注ぎます。
これを残りの2つの茶碗に次々と移し替え、最後に急須へ注ぐとちょうど適温(約60度)です。
夏なら4回移し替えるなど室温によって工夫を。
◎お湯の量: 1客分の茶碗にたっぷり1杯(約80t)。この量を3客分に注ぎ分けます。
◎急須の中で約1分〜1分半:
急須に注ぎ、ふたに温かみが伝わった頃がちょうどいれ時 です。2煎目は待たずに。【煎茶】
甘さと渋さの調和した、さわやかな味わい。
煎茶は、含まれる成分のバランスがよく、リラックス効果が大きなことでもよく知られています。
急須にたっぷりめの茶葉を入れ、ゆっくりとお湯を注ぐと、おいしく飲むことができます。
また、急須が熱いうちに続けていれておけば、3煎目まで十分に楽しめます。
[いれ方・3客分]
◎茶葉の目安量: 大さじ山2杯(約10グラム)。
◎お湯の温度: 熱湯をいったん茶碗に注ぎ、そのまますぐ急須に移します。(約80度)
◎お湯の量: 1客分の茶碗におよそ8分目を3杯(約210t)。
◎急須の中で約1分: ふたに温かみが伝わるまで待ち、静かにいれます。
急須をゆすると、にごりや苦みが出ます。【ほうじ茶】
ほうじ茶には、カフェインが少なく、血管を強くするビタミンや、
虫歯予防に効果的な成分が多く含まれています。
さっぱりと香ばしい味は、毎日のお食事やお茶漬けにも相性が良いばかりでなく、
夏は冷やしてもおいしく、アウトドア用にも適しています。
[いれ方・3客分]
◎茶葉の目安量: 大さじ山3杯(約12グラム)。
◎お湯の温度: 香ばしさを生かすためには、沸騰したお湯を注ぐのがポイントです。
◎お湯の量: 1客分の茶碗におよそ8分目を3杯(約210t)。
◎土瓶の中で約30秒: 葉のよりが少ないため、おいしさはすぐ溶けだします。
やかんなどで煮出すと、かえって苦みが出ます。※玄米茶、柳類も同じいれ方です。
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