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小千谷縮(おぢやちぢみ)

 

さらりとした肌触り、涼感あふれる夏の衣料として知られる小千谷縮は、昭和30年、越後上布とともに、その製作技術が国の重要無形文化財に指定されました。

伝統的製法による課程では、苧麻(ちょま)を手績(てう)みした糸を使い、絣模様をつけるときは手くびり(染め残す部分を「くびり糸」で強く巻きます。)、
織りはいざり機(座った状態で織る背の低い原始的な手織機。)、シボとりをする場合は湯もみ、足ぶみ、雪に晒(さら)す、を満たさなくてはさりません。

苧麻は「カラムシ」ともいいます。近世に綿が普及するまで、主要な織物原料でした。
「手績み」は、茎の皮から繊維だけを取り出して干した青苧(あおそ)を爪で細く裂き、その一本一本を均一な太さにならしながらつなぐことです。
一反分を績むのは気が遠くなる作業です。

縮みは「シボ」がある織物。シボは布に寄る細かな皺で、緯糸に強い撚(よ)りをかけて糊で固定しておき、
織り上げたあと糊を洗い落とし、もむと撚りが戻って縮みます。

1300年にも及ぶといわれる越後麻布の歴史。その麻布にさらなる改良を加えて誕生したのが小千谷縮なのです。
小千谷に縮布作りが伝えられたのは、およそ300年前のこと。
元明石藩士の堀次郎将俊が、明石の木綿や絹の縮布の技法を、越後の麻布に応用したのが始まりです。

現在では、経緯(タテヨコ)とも苧麻を使った小千谷縮はほとんど織られなくなりました。
一年に数反、ということです。
かわりに苧麻より強い天然素材のラミー糸が開発され、高機や力織機での製織が可能となっています。

 

 

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